石積みの家のくらし

初めてのマジで壁掃除 by 住民B


石壁の汚れを落す作業
1995年にこの石積みの家に住み始めて15年、住人もその行く末は、どうにかなるとしか思っていなかった、「もしキッチンの石壁が汚れたら・・」15年目にしてはじめて、ある朝、突然決行となりました。

我が家は石壁(自然石)ですから、壁の内装は石です。キッチン全体もレンジ周りも石です。周囲の人にも「台所のレンジ周りの掃除とかどうすんの?」という 率直な質問がありました。レンジ周りの汚れといえば、主婦にとっては避けて通れない大事な問題です。私自身もどうするんでしょう、としか思っていなかっ た、といえばふざけた話かもしれませんが、セルフビルドって、けっこうそういうのないですか?うちだけでしょうか。金属でもないし、タイルとかでもな い、、まして平らですらないこの石壁・・ツルツルもしていません。まず洗ったり、磨くイメージがありませんでした。まあ、汚れてきたら考えようと、最終、 何かを上から塗る等の手段もあるぞ、と。
しかし、現実はわからないものです。以外に気になるほど汚れるまでには時間がかかりました。考えにくいかもしれませんが、年単位で。それほど揚げ物、炒め 物が多くもない我が家の献立、ガステーブルには魚を焼くようなグリルもありません。(そういう仕様を選びました)魚はほぼ外で、七輪で焼きます。心配した ほど汚れてこない石壁に、私は勝手に、これぞセルフクリーニング機能というヤツじゃないかと感心しました。都合のいい性格です。まあ、多分汚れているので しょうが、「とりたてて気にならない、それなり。」この状態が、先にも言いましたが、年単位で続いたんです。多分10年は掃除機で壁のホコリを吸い取る程 度の掃除だったと思います。暮れに必死で大掃除した記憶もありません。
ですが、さすがにここ3、4年、石が所々黒ずんでいるのを確認し始め、これはそろそろ手を打たないという段階に入ってきました。そして、ずっとスチーム洗 浄を想定していました。(画像に、汚れをポイントしてますが、こんな感じです。でも、15年です、キッチンです!驚異的な気すらします。)

そして結論、何を決行したのかというと、もちろん掃除です。油汚れといえばとりあえずアルカリ洗浄を思いつきます。我が家に洗濯の助剤、炭酸ソーダという のがあるので、それを水に溶きスプレーボトルにいれ、汚れめがけて、思いっきり吹き付けました。そして置く事30分。洗濯用の固形石鹸を歯ブラシに擦りと り、直接壁をこすり洗い。なんか、どうすんだろ、と思っていた15年来の汚れが以外にスンナリ落ちていく手ごたえをすぐに実感します。こうなると、けっこ う楽しいのが掃除。しかも夏の水関連の掃除はちょっと楽しかったりして、やる気全開です!試しのつもりが、本気になって1時間弱、、。「いける」「落ちて る」「きれい」・・・。想像以上に簡単、あっさりでした。汚れが落ちたら後は濯ぎです。石の家の利点はなんといっても水でびしょびしょにできること。今度 は水をスプレーに入れ、遠慮しないでガンガン吹き付けます。石壁から水滴がしたたり落ちる光景はまるで、キッチン洞窟化現象。しかもきれいになっているの で、気持ちがよくてたまりません。それに石は濡れると色がはっきり出てとてもきれいです。まあ、この濡れている状態はつかの間の状態としても、夏の空気が あっという間にカラリと乾かしてくれて、この日の掃除は大成功。すっかり気を良くしました。こんなことなら、さっさとやるべきだった、というのもあります が、この手があると思えば、もう大丈夫。

これから、キッチンの壁を石にしたいとお考えの皆様(いないかもしれませんが)汚れたらお手入れは?なんて躊躇することはありません。洗浄作業はきわめて シンプル、まったく大変なんてことはありません。しかもきわめてローメンテナンスで、15年に一度でもOKです。キッチンに石壁、強くお薦めします!(た だし、掃除は気温の高い夏がいいかも)
2010.9.9